子供たちに「もの作り」の楽しさを教えています
2020年2月16日(日)塩尻市広丘にある篠﨑さんのお宅に伺って学校運営ボランティア活動の様子を取材しました。
<プロフィール>
篠﨑さんは1971年に信州精器へ入社してプリンタ開発設計を担当し、その後長くEMC(電磁ノイズ)対策や製品安全規格を担当しました。篠﨑さんはエプソンで初めて広丘事業所にEMC測定サイトを作り、自己立証制度のための社内基準も制定しました。
2012年にCS品質保証部で退職し、以降は在職中の経験を生かして長野県と東京都の専門相談員や信州大学、NPO諏訪圏ものづくり推進機構、飯田EMCセンターのコーディネーターなど多方面で活躍しています。
<子供たちに「もの作り」を教える活動>
EMCの技術専門員とは別に篠﨑さんは、広丘小学校の学校運営協議会委員を務め、子供たちにもの作りの楽しさを教えるボランティア活動もしています。きっかけは20年以上前に自身の子供が小学生だったころ、学校のクラブ活動のゲストティーチャーとして手作りモーター車などのイベントに参加したことです。その後も活動を継続しましたが、自身の子供たちが卒業して一旦は離れたものの、当時の顧問の先生が7年ほど前に校長となって再度赴任された機会に活動を再開しました。
活動は小学校で年間4コマのクラブ活動と、公民館で地域コミュニティ活動として年3回のイベントを行っています。子供たちは小学校では15人、公民館には約30人の参加があり、篠﨑さんを含めて3人ほどのボランティアで模型飛行機やFM・AMラジオを子供たちに作らせて、もの作りの楽しさを教えています。
模型飛行機は我々の世代の男の子は経験があると思いますが、竹ひごやバルサ材のフレームに紙を貼って翼を作り、ゴム紐動力で飛ばすやつです。ラジオ作りは篠﨑さんの人脈から日本無線株式会社の協力を得て、共同で開催しました。日本無線も会社として子供たちのラジオ作りボランティア活動を行っているそうです。
最近の子供は自身でおもちゃを作るという経験が無いため苦労はしますが、作ったものが実際に飛んだり、作ったラジオから音楽が聞こえたりすると感激するそうです。同時に自分で作ったおもちゃを大切にするそうです。篠﨑さんにとって、このように子供たちが感激して楽しんでいる様子を見ることが活動のモチベーションとなっています。一方困っていることは、一緒に活動するボランティアの人手が足りないことと、十分な財源が無いためハンダごてなどの機材が古かったり不足していることです。
今回のインタビューの最後に篠﨑さんから社友会会員の皆様へのメッセージとして、「会社で築いてきた自身の技術ノウハウをお墓へ持って行っても生かせません。誰も喜びません。次世代を生きる子供たちに伝えてください」ということでした。それから、松塩地域で一緒に活動ができる方を探していますので、志のある方やノウハウをお持ちの方はぜひ篠﨑さん(090-8462-1511 e-mail: a_shino@sky.plala.or.jp)へご連絡ください。
(取材HP委員 赤坂一美、松下晴計)