みんなに愛される里山づくり
2021年2月13日(土)松本市浅間温泉のご自宅に伺って、久保村さん(No. 995)に日々ご活躍の里山づくりについてお話をお聞きしました。2002年早春に発生した長野県で戦後2番目の規模となる被害となった浅間温泉の山林火災発生当時の地元の皆さんとの被災木処理。2012年「浅間温泉 遊歩道木の絆会」結成から現在に至るまでの里山愛・やりがい・ご苦労等々を熱く語っていただきました。
<プロフィール>
久保村さんは1961年に信州精器株式会社に第一期生として入社され時計部品の製造を学ばれました。その後、神林事業所に異動されエプソンサービス九州・沖縄の責任者として2年単身赴任されご活躍されました。最後は日野事業所で約2年間事業部長をされ退職を迎えられました。
<活動内容>
山林火災に見舞われた浅間温泉(2002年3月に大火災170ha消失)の被災木処理等を3年間行いました。2008年10月20日に「浅間温泉町づくり」を構成する6団体の代表が、松本市に対して「国際交流・国内交流木の絆事業計画」を提案しました。計画の内容は、大音寺山に桜やもみじを初め、多種な樹木を植樹し四季をとおして楽しめるようにするとともに、ベンチや東屋を設置して、浅間温泉の景観も楽しめる遊歩道を整備することでした。そして、留学生を初め訪れた人たちに「第二のふるさと」と思ってもらえる場所づくりが目的でした。
2012年6月に「浅間温泉 遊歩道木の絆会」を12名で結成し、2016年11月に「NPO法人 浅間温泉木の絆会」として設立認可されました。「人はふる里を育て、ふる里は人を育む」という組織のコンセプトを多くの人に知ってもらうことが会の目的です。活動内容は、①街づくりの推進を図る、②観光の振興を図る、③環境の保全を図る、④子供の健全育成を図る等を掲げています。結成当初は12名だった会員が現在は31名となりました。会の運営は、年会費4,000円で無償奉仕です。主な活動としては、3回/年の植樹祭(4月/6月/3月)、今年は4月18日に実施する予定です。春・夏・秋・冬それぞれの季節に楽しめる山にしようと頑張っておられます。
地域の子供達との活動としては、独自の活動をしていた中学生が絆会の活動を知り、「未来への贈り物」というタイトルの紙芝居を作成していただきました。保育園、幼稚園、小学校、中学校へ寄贈しています。出来栄えは見事なもので、すべて切り絵(写真参照)で作成されています。
大音寺山から御殿山につながる東山一帯の「浅間温泉ふる里公園」は北アルプスの山並みを背景に温泉街を望める眺望と、山から湧き出て女鳥羽川へと流れ込む谷川と、人里離れ茂った木立に囲まれた静かさが魅力の里山です。そこに、里山を愛する人の力で「花木を楽しむエリア」「自然林を楽しむエリア」「水辺を楽しむエリア」「奇岩奇勝を楽しむエリア」「絶景を楽しむエリア」を加味しました。久保村さんのお話をお聞きし、私も時間を作って里山へ出かけてみたくなりました。
<社友会の皆さんへ>
是非山を見に来てください!山の良さを肌で感じていただき、多くの皆さんからの感想をお待ちしています。
おおよその見学時間:①大音寺山コース1時間~2時間30分、②大音寺山から御殿山コース4時間です。見学ご希望の方や、「浅間温泉木の絆会」に入会ご希望の方は、久保村さん
kubomurayoshi@infoseek.jpまでご連絡ください。 (取材HP委員 小泉 照雄、赤坂 一美)