心と体を鍛えるスポーツ ~日本スポーツウエルネス吹矢(スポーツ吹矢)
日本スポーツウエルネス吹矢 指導員 小澤なつ子さん
日本で始まった「スポーツ吹矢」は、1998年にスポーツ吹矢協会が設立され、2019年には世界的にも通用する競技となり、団体の名称も日本スポーツウエルネス吹矢と変更されました。(以下は「スポーツ吹矢」と省略します)
吹矢は6m・8m・10m、先に置かれた30cmの円形の的をめがけ、吐く息を使って矢を飛ばして戦う競技です。スポーツ吹矢の指導をしながら自身も競技活動をしている小澤なつ子さん(会員No.2280)にインタビューさせて頂きました。
<プロフィール>
小澤さんは1972年に信州精器(株)広丘工場に入社 業務課に配属されました。その後、MFG(マーケティングフォローグループ)、MFチーム、周辺機器部(品質保証)・電子機器事業部(品質保証)、神林事業所内エプソンサービス(株)に出向し定年退職まで勤務されました。
<スポーツとのかかわり>
信州精器時代には9人制バレーボール部に所属し全国大会にも出場しました。
結婚後は地域のママさんバレー、ママさんソフトボール、退職後はスポーツ吹矢、さらにパラリンピックでお馴染みとなったボッチャをやっています。
また、スポーツ吹矢の指導員をするかたわら、塩尻市のスポーツ協会役員としても活躍されています。
<スポーツ以外では>
警察署の生活安全課と一緒に詐欺防止の寸劇やビラ配り(皆さん、お金の話が出たら詐欺だと思ってください)、少年警察ボランティアとして子供の見守り、子供や高齢者のレクリエーション、地域ボランティア、高齢者等の食事作りなどボランティア活動を通して地域に貢献しています。
<スポーツ吹矢との出会い>
スポーツ吹矢との出会いは10年位前に地区公民館主催のヘルスアップ活動の一環でスポーツ吹矢の体験教室が行われました。吹矢を吹いた時の的に当たる音、真ん中に当たった時の爽快感に魅了されてスポーツ吹矢を始めるきっかけとなりました。
<現在の活動>
体験教室に参加した皆さんと一緒に片丘地区に、チーム「東雲(しののめ)」を立ち上げ、体験教室から10年が過ぎた今では公認指導員の資格を取得し指導員としての活動をしながら「毎月2回:第2・4水曜日 19時30分」から”片丘多目的研修センター”でチーム「東雲(しののめ)」の皆さんと活動しています。
また、地区の児童館・元気っ子教室等でもスポーツ吹矢の指導を行っています。
― スポーツ吹矢をやっていて大変だったこと ―
気持ちを整えて矢を吹いても矢が的の手前で落ちてしまったり、ポイントにならない所に当たった時は気持ちが暗くなる事が有ります。吹矢を始めたころは基本に忠実にをもっとうに練習をしていましたが、慣れてくると基本を疎かにしてしまう事があります。そんな時に限って矢が思った所に飛ばなかったり当たらなかったりする事が有ります。そんな時は初心を忘れてはいけないと自分自身に言い聞かせています。
― スポーツ吹矢をやっていて良かったと思ったこと ―
1ラウンド(3分)5本の矢が真ん中の白い部分に全てが当たり「パーフェクト」を出した時ですね。「パーフェクト」を出した時は気持ちが自然と満面の笑顔となりその時の写真を見るたびに嬉しさが今でも込み上ってきます。
指導員になれたことです。試験当日は緊張感も有りましたが、合格を目指して日々練習をして来た事を全て出しきろうと決めて挑みました。試験に合格した時は日々の練習を振り返り協力してくれた仲間への感謝の気持ちと試験のプレッシャーからの開放感もありとても言葉にはならない喜びが有りました。
― 目 標 ―
スポーツ吹矢を初めて10年余り、県大会・地区大会にエントリーしています。
地区大会をはじめ県大会でもより良い成績を残せるよう頑張っています。
<スポーツ吹矢とは>
スポーツ吹矢は健康を目的としたスポーツです。(年齢や障害の有無など関係なく楽しめるスポーツです)
基本動作は「礼に始まり、礼に終わる」が一連の動作です。
スポーツ吹矢式呼吸法は、胸式呼吸と腹式呼吸の両方を行う呼吸法で、息を静かに細く長く吐き、自然に息を吸い、一瞬止めてから的に向かって短く一気に吐き出します。
基本動作を行うことにより、集中力を高め体に活力をもたらし呼吸法が自然にできて健康効果が期待できます。
― 基本動作 ―
- 礼をする ・・ 的に向かい一礼する
- 構える ・・ 足を肩幅に開いて構え、矢を筒に入れる
- 筒を上げる ・・ 両腕で筒を高く上げながら、鼻から息を吸う
- 息を吐く ・・ 筒をゆっくり下げながら、口から息を吐き切る
- 息を吸う ・・ 的を見て息を吸いながら、筒を的に向ける
- 吹く ・・ 一気に吹く
- 息を整える ・・ 呼吸を整える
- 礼をする ・・ 的に向かって一礼する
- 筒のクリーニング
以上、一連の動作を正しく行うことによって集中力が高まり、深い腹式呼吸ができて、心と体に素晴らしい効果がもたらされます。
― 競技会 ―
年一回の県大会と他に4回位地区大会が有ります。
初心者は6mから矢を吹きます。
大会は8mと10mで行われます。
試合は個人戦で行います。
的の大きさは直径30cm
スポーツ吹矢は健常者だけの競技では無く障害を持った人や 高齢者も一緒に出来る競技です。
<今後の活動>
これからもスポーツ吹矢を通じて、地域で社会貢献する団体、個人として更に努力をしていきたいと考えています。
また、スポーツ協会等の諸団体とも連携協力してスポーツ吹矢の認知度を上げ、多くの皆さんにスポーツ吹矢の体験をしてもらえる機会を作る活動をしながら、自身の健康維持や競技力向上することと、吹矢を一緒に楽しむ仲間を増やし、多くの皆さんと楽しいスポーツ吹矢を続けて行きたいと思います。
<インタビューを通して>
チーム「東雲(しののめ)」のメンバーは13人、片丘地区の皆さんだけでは無く塩尻市内の地区から参加されていると伺いました。
練習は「毎月2回:第2・4水曜日の19時30分」からと言う事もあり今回は実際に吹矢の体験は出来ませんでしたが、塩尻市市民祭当日スポーツ吹矢の試合会場で見学をさせて頂きました。
参加者は、吹矢のチームに入っている皆さんの他に塩尻市内にお住まいでスポーツ吹矢をされている皆さんが参加されていました。
参加されている皆さんは呼吸を整え背筋がピント伸び的に向かって矢を吹きます。
小澤さんが初めて吹矢を体験した時、矢が的に当たった音に魅了されたと言っていましたが、私も静けさの中で的に矢が当たった時の音が今でも耳に残っています。
後日、チーム「東雲(しののめ)」の練習日に吹矢の体験をさせて頂く予定です。
取材HP委員 : 大槻清子・横澤幸男